Mac用のwith story 1.1.3と、iPhone、iPad用のwith to go 1.1.2を公開しました。
今回のアップデートではバグフィックスと、AIエージェント対応、そして圏点の三点を強化しています。
iCloud Driveの権限喪失バグ対応
iCloud DriveやSMBなどのサーバーにプロジェクトを保存していると「権限がありません」エラーが出ることがありました。プロジェクトの場所を指定すると一時的に解消するのですが、このエラーには初期から悩まれていた方も多いかと思います。
iCloud DriveはFinderで特定の場所にあるように表現されていますが、実際は接続のたびごとに異なる場所に生まれる一時ファイルで、接続のたびに、また更新があるタイミングなどで位置が変わってしまいます。withアプリケーションは起動時に取得したファイルの読み書き権限を取得するのですが、プロジェクトの位置が変わるとファイルを見失ってしまい、エラーを出してしまっていました。今回のアップデートで、ファイルを保存するタイミングでプロジェクトの位置を探索する機能を追加しました。
これは私の環境で発生しないので検証が難しいのですが、今回のアップデートで、かなり解消するものと思います。
AIエージェント用の資料
macOS用のwith story 1.1.3には、プロジェクトにAIエージェント用の資料を配置する機能を追加しました。

プロジェクト設定でAI協業のチェックをオンにすると、プロジェクトにAGENTS.mdと📁docs、そしてdocs内には、withのプロジェクトを読んだり、資料カードを作ったりするための仕様書などを配置します。
現在、AGENTS.mdに記載しているのは以下の項目です。
- 執筆者の意図、既存原稿、語り口の尊重
- 事実、既存設定、提案・推測の区別明示依頼がない原稿本文の変更禁止
.with/project-index.jsonに基づく正しい原稿順の読み取り- 人物、組織、場所、技術、事件、時系列などの資料開発
- 資料カード、Wikiリンク、登場シーンの作成規則
- 設定相談と既存原稿との整合性確認
- 日本語入力辞書の作成・重複防止
- 校正と推敲の区別
- 資料・画像・管理ファイルを保護する変更境界
- 作業後の変更内容・矛盾・未確定事項の報告
プロジェクトのフォルダーをCodexやCursor、Claude Codeのプロジェクトとして参照させると、AIエージェントはwithが用意した文書を読んで、安全にwithのプロジェクトを操作できるようになります。

AIエージェントに対して「登場人物一覧表の資料カードを作ってください」と頼めば原稿を読んだAIエージェントが📁資料の中に登場人物一覧表が生成されます。「主要な登場人物の資料カードを作ってください」と頼めば、一人一人のカード生成します。原稿から資料を作る過程で、整合性の確認も行なって資料に記載してくれたりもします。


withのAI協業機能はこれが完成形ではありません。MCPを内蔵してAPI越しにエージェントが操作できるようにしたいと考えていますし、ローカルのApple Intelligenceを使う機能も必要です。来年にはプライベートクラウドがあるApple Intelligenceにも対応していく予定です。
しかし私を含めて、今すぐに使いたい方もいらっしゃるでしょう。そこで、私が普段使っているAGENTS.mdを一般化した書類を配置することで、基本的な操作をできるようにしたものです。
圏点の機能追加
圏点スタイルを拡張してプロジェクトごとに中黒「・」とゴマ点「﹅」を選ぶことができるようになりました。

この設定はWord書き出しや印刷機能でも引き継ぎます。縦書きの時は﹅で、横書きの時は・を使うことが多いのですが、好きな方をお使いいただけます。



withのプレビュー、Word、そして印刷で圏点がゴマ点になっています。こうやって並べると、字切れが一致していて感動的ですね。
また今回、青空文庫形式で書き出すときに圏点をルビとして書き出すオプションにも対応しました。これはカクヨムで圏点を表現する方法です。このオプションで書き出すと、傍点をルビとして書き出します。


ドタバタしていたwithの開発もだいぶ落ち着いてきました。
次は数式と画像の対応です。資料カードには画像が入るんですが、本文で画像をプレビューできるようになると、with形式のヘルプを内蔵できます。機能があまりにも多いアプリなのでボリュームのあるユーザーガイドはどうしても必要ですからね。特にボタンで操作するiOSにはスクリーンショット付きのガイドがないと、機能が想像できません。ちょっと後手に回ってしまっています。
