短編「読書家アリス」が出ます

UFO出版の編集長であるアレックス・シュヴァルツマン氏が編集するアンソロジー『The Digital Aesthete』に短編小説「読書家アリス」を寄稿しました。 アンソロジーの出版は12月になるとのこと。

作品は生成AIについての物語で、私はこの短編についてさまざまな自分の考えを埋め込んでいます。物語の舞台はLLMによる狂乱が落ち着いた後の世界です。AppleのVRが普及したオフィスで、生成AIがある世界でフィクション編集者がふとしたことに気づく物語です。お気に召していただければ幸いです。

冒頭に掲載されているアレックスのエッセイも、今の私たちの懸念をすくいとった素晴らしい一文ですし、ケン・リュウの寄稿した短編も素晴らしい。翻訳が多いためか読みやすいので英語に挑戦するつもりでお読みいただけます。

私は文章や絵画を生成するLM(言語モデル)が作品を作る助けになると信じています。また同時に、フィクションの分析、作品の批評、読み上げプログラムの開発、さらには私より優れたサイバーパンクの執筆のために、私のアイデアや作品を提供することについても否定的ではありません。しかし、それは現在行われているような、海賊版から盗んでいると言われることを否定できないようなやり方ではない方がいいかもしれません。

2019年以降、私は全ての作品の執筆履歴をgitで管理しています。もしも作家が草稿のgitリポジトリを提供し、適切なヒントを与えて圧縮すれば(学習という言葉は適切ではありませんね)そのLMはより正確な情報を提供し、これまで以上に豊かな文章表現を作り出すことでしょう。

私は自分の作品を用いた言語モデルを作り始めましたが、この成果が結ぶ日はかなり遠そうですので、当面はそんな作業をしながら思いついたことを元に小説を書いていこうと思います。

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