東京創元社から刊行される第二短編集『まるで渡り鳥のように』の装画と収録作が公開されました。
収録作は以下の11編。初出と発表年を記します。
- ヴァンテアン 初出:『小説トリッパー 2015年夏季号』(朝日新聞出版) 2015年6月
- 従卒トム 初出:大森望責任編集『NOVA+ 屍者たちの帝国』河出書房新社 2015年10月
- おうむの夢と操り人形 初出:Amazon Kindle Singles 2018年10月
- まるで渡り鳥のように 初出:科幻春晩 2020(未来事務管理局)「仿佛候鸟」祝力新訳 2020年1月
- 晴れあがる銀河 初出:田中芳樹監修『銀河英雄伝説列伝〈1〉晴れあがる銀河』 2020年10月
- 距離の嘘 2020年10月 初出:U-next オリジナル書籍
- 羽を震わせて言おう、ハロー! 初出:科幻春晩 2021(未来事務管理局)「震动羽翼说“Hello”」祝力新訳 2021年1月
- 海を流れる川の先 初出:『일곱 번째 달 일곱 번 째 밤』「바다를 흐르는 강의 끝」リ・ホング訳 2021年5月
- 落下の果てに 2022年1月 初出:科幻春晩 2022(未来事務管理局)「掉落的尽头」武甜静訳
- 読書家アリス 初出:アレックス・シュバルツマン 編『Digital Aesthete』「Reader Alice」エミリー・バリストレーリ訳 2023年12月
- 祖母の龍 初出:科幻春晩 2024(未来事務管理局)「姥姥的龙」武甜静訳 2024年1月
文芸誌で発表した作品を1編、電子書籍プラットフォームで発表した作品を2編、国内のアンソロジーに寄稿した作品を2編、国外のアンソロジーに寄稿した作品を2編、そして中国のオンラインイベントに寄稿した作品を4点収録しています。国外で発表した6編のうち4編は、初めて日本語で発表することになります。デビューして11年目なのですが、得がたい経験をさせていただきました。掲載に至った経緯は、作品の章扉裏の自作改題に記載しています。
収録作には多少の改稿を施しています。文芸誌で発表した「ヴァンテアン」や、トリビュート作品の「従卒トム」「晴れあがる銀河」は文芸編集者と数度のやり取りを経て初出に至った作品なのでそれほど手を入れる必要はないのですが、国外や新興媒体に寄稿するときは、納品した原稿が「完成品」として扱われるため、それなりに修正が必要です。また、翻訳を前提にした書き下ろしでは、日本の文化や歴史に馴染みのない方のための文章で、いくらかスピード感を控えた文章になっていることもあり、いくらかシャープに整えたほうがいい部分もありました。今回の短編集に収録するにあたって、東京創元社の編集者の意見を参考にしながら、狙っていた作品の形に沿うように改稿して収録していただきました。発表時には私自身の技量が足りずに叶わなかった訂正を加え、今回の収録で完全版になった作品もあります(どの作品がそうなのかは、皆さんで探してみてください)。
良い補助線を与えてくれる、勝山海百合さんによる解説も付されます。美しい装画の写真合成はL.O.S.164さん、デザインは『マン・カインド』に続いて岩郷重力+R.Fさん、造本は造本は創元日本SF叢書の形式になります。
この秋、二つのSFを出版していただきました。刊行時期が決まってから、この二ヶ月の間何度か読み返していますが、どの作品も面白い。校正しなければならないのについ読み耽ってしまいます。この楽しさを一日も早く皆さんと分かち合いたいものです。
なお、掲載した書籍のイメージは私が制作したコンピューターグラフィックスです。実際の書籍とは異なる部分があるかもしれません。ご了承ください。
