novel-writerチュートリアル

novel-writerの基本的な使い方を説明します。

作品のためのフォルダーを作る

Microsoft Wordやその他のワードプロセッサーはファイルを開くアプリケーションですが、VS Codeはフォルダーを開いて、その中にあるファイルを扱うアプリケーションです。novel-writerはVS Codeで開いたフォルダーの中にあるテキストファイルを小説の原稿とみなします。

「📂開く……」をクリックして、新しいフォルダーを作りましょう。これが小説のプロジェクトフォルダーになります。

新規フォルダを作り、作品のタイトルを決めます

プロジェクトフォルダーの名前は日本語でも構いません。Mac OSでGitによるバージョン管理を行おうとしているときは、カタカナ、ひらがなの濁点や半濁点があるとうまく動作しません(回避する方法は小説Gitで紹介します)。

新しいフォルダーを作成すると、VS Codeはフォルダーを開き、画面左にファイルエクスプローラーが表示されます。既存のプロジェクトを開いたときは、ファイルやフォルダーが表示されます。

何もない時は分かりにくいのですが、原稿が書き進み、メモや提出物が増えると下のようにファイルがずらりと並びます。これは実際に使ったプロジェクトフォルダーの状態です。私は、担当者と打ち合わせるために書いたプロットや初稿提出時のPDFファイルなども同じフォルダーにまとめて保存してあります。資料や日本語入力用の辞書もフォルダーにまとめています。

それではテキストファイルを配置しましょう。プロジェクトフォルダーに直接置いてもいいのですが、資料やプロット、提出物などと混ぜないように、novel-writerの原稿フォルダー機能を使うと、原稿のファイルをまとめやすくなります。

原稿」と名付けたフォルダーを作り、その中にテキストファイルを配置しましょう。この小説は前半と後半で二つのシーンに分かれていますので「遊んでいる子ども」と「競走」の二つのファイルを作ります。拡張子はいずれも.txtにしておきます。テキストファイルは原稿フォルダーの外ではなく、中に作成してください。

このままでは「競走」が「遊んでいる子ども」の前に並んでしまいますので、「1-遊んでいる子ども.txt」「2-競走.txt」と名前をつけてファイルの順番を変更します。

原稿ツリーで順番変更

novel-writerは原稿ツリーでファイルの順番を変更して、ファイル名を変更することができます。

アクティビティバーの「あ」のアイコンをクリックして①(スクリーンショットの①をクリック)原稿ツリーを開くと、作成したテキストファイルが表示されています。ここで上部の「ドラッグ&ドロップ有効」ボタンをクリック②しましょう。

ドラッグアンドドラッグ有効ボタンのアイコンが数字から矢印に変わり、ドラッグ&ドロップによる順番の変更ができるようになりました。ファイルの拡張子も非表示になり、同時に、ファイル名の先頭につけた数字も非表示になります。「遊んでいる子ども」を「競走」の上にドラッグしてみましょう。

原稿ファイルのドラッグ&ドロップ機能を用いることで、複数のファイルをアウトラインエディターのように使うことも可能になります。

執筆・原稿用紙プレビュー・環境の設定

それぞれのファイルに原稿を書きましょう。エクスプローラーか原稿ツリーのどちらかでファイルをクリックするとエディターでファイルが開きます。

上はnovel-writerの標準的な画面です。品詞に色がつくハイライトモードが有効になっていますので、かなり賑やかな状態です。実際の読み心地を確かめるために、原稿用紙でプレビューしてみましょう。ルビと傍点は青空文庫の注記法を利用できます。

エディターの右上にある原稿用紙プレビューボタンをクリックします。二つあるプレビューボタンの右が原稿用紙、左がPDFプレビューです。これらの機能にショートカットを割り当てるには、「すべてのコマンドの表示(ショートカットはF1/Command+Shift+P/Ctrl+Shift+Pです)」を用います。「Novel」と入力するとnovel-writerのコマンドが表示できます。ここで任意のメニューを右クリックしてショートカットを登録してください。プレビューのおすすめは「F5とShift+F5」です。F5はVS Codeでプログラムの実行・デバッグに用いるショートカットなので、小説を書いている間はまず使わないので衝突しません。また、横で書く小説を縦で見るのはデバッグに相当します。

ルビや傍点も、このコマンドから実行できます。コマンド一覧を右クリックするとショートカットが登録できるので、よく使うコマンドは登録しておきましょう。私はルビにCommand+R、傍点にCommand+D、文末辞の変更(〜言った。〜言う。のような、連体形と終止形の変換です)にCommand+Tを割り当てています。

原稿用紙プレビューが起動すると、エディターの右横に原稿用紙プレビューが表示されます。原稿用紙プレビューは、テキストの内容をリアルタイムに反映しますし、原稿用紙プレビューで文字をクリックすると、エディターでその部分にカーソルが移動します。プレビューのタブをドラッグすると、画面の下半分や別ウインドウにプレビューを移動できます。

標準の文字数は単行本でよく使われる42文字に設定しています。このステータスバーの文字数は原稿用紙の枚数と文字数の両方が表示されています。これらの設定をVS Codeの設定で変更することができます。VS Codeのメニューバーから「設定……」を選択してください。

設定画面でnovelを検索すると、novel-writerの設定項目が表示されます。ここで品詞ハイライトや原稿用紙の枚数表示、また、原稿用紙プレビューの1行あたり文字数、PDF出力時の文字組みの縦横などを設定できます。「ワークスペース」タブの設定を変更すると、現在開いている作品(プロジェクト)だけの設定になります。

原稿を結合する

書き上がった原稿は、ファイルを一つに結合して提出しましょう。コマンドから「Novel:原稿のコンパイル」を実行すると、プロジェクトフォルダーに「publish」というフォルダーができて、原稿ファイルを一つに結合したテキストファイルが作成されます。

印刷用のPDFを作る

結合したテキストファイルから、日本語組版されたPDFを作成できます。コンパイルされたテキストファイルを選択してPDFプレビューのボタンをクリックしてみてください。novel-writerに組み込んだVivliostyleが原稿用紙プレビューと同じ、行あたり文字数で組版したPDFプレビューを作成して、エディターの横に表示します。

見出しやタイトルにはHTMLのタグやMarkdownの#見出しが利用できます。以下は、# でH1タグを挿入した例です。

プレビューで間違いがないことを確かめたら、PDFを作成しましょう。コマンド一覧から「PDF出力」を選び、ファイル名を決めて実行(リターンキーを押下)します。

これがnovel-writerの基本的な使い方になります。どうぞ試してみてください。

多くの担当者はテキストファイルを受け取ってくれますが、Wordで提出したほうがいい時はPDFのプレビューや保存の際に作られるpublish.htmlをWordで開いて、docx形式で保存することでWord入稿できます。詳しくはブログのnovel-writerからWord納品をご覧ください。