novel-writerのインストールと初期設定の方法を解説します。PDF出力のためのVivliostyleのインストールは別のページで説明します。
- VS Codeのインストール
- VS Codeの日本語化
- novel-writerのインストール
- node.jsのインストール
- プロファイル作成
- novel-writerの使い方
VS Codeのインストール
まずはVS Codeをインストールしましょう。VS CodeはMicrosoftのWebサイトからダウンロードできます。novel-writerはMac OS版、Windows版、Linux版に対応しています1。

VS CodeはMicrosoftのソフトウェア開発環境です
ダウンロードしたソフトウェアを使えるようにする方法はOSやユーザーの権限によって異なります(Mac版での手順は小説Git3をご覧ください)。VS Codeを起動すると、次のような画面が表示されます。


英語版の初期画面と各部の名称です。
- アクティビティバー
- サイドパネルを切り替えてVS Codeの大きな機能を呼び出すためのボタンが並んでいます。フィクションの執筆ではエクスプローラー、検索を使います。Gitを用いた履歴管理に使うソース管理や、novel-writerのボタンもここに並びます。
- サイドバー(サイドパネル)
- ファイルエクスプローラーや複数ファイルの検索置換パネル、デバッガー、プロジェクトの履歴管理など、プロジェクト全体の状態を編集する機能にアクセスすることができます。novel-writerはサイドパネルに原稿ファイルのアウトラインを表示します。
- エディター
- VS Codeは、上下左右に分割できるエディターでファイルを編集します。一つ一つのエディターは上部のファイルタブで複数ファイルが重なった状態になります。同じファイルを複数のエディターで開いても構わないので、シーンの前半と後半を見比べながら辻褄を合わせたり、表現を参照したりするような使い方も可能です。
- (下部)パネル
- エディターの下に開くパネルには開発用のアプリケーションや画面が並びます。日本語校正機能拡張のTextlintを利用しているときは問題(Problems)パネルを参照することが増えることでしょう。
- ステータスバー
- エディターの状態を示す情報インターフェイスです。ファイルの文字コードや改行コード、ファイルの言語などが表示されます。novel-writerはステータスバーに原稿の文字数を表示します。
この画面からいくつか読み取れることがあります。VS Codeは「ファイルを開いて編集する」アプリケーションではなく、フォルダーを開いて複数のファイルを編集する開発環境です。novel-writerはVS Codeのこの設計を利用して、章立てや節、連載の話という構造の中に保存する複数のテキストファイルで執筆するように作られています。
VS Codeの日本語化
VS Codeは日本語版があります。アクティビティバーの一番下にあるExtensionsをクリックして、検索フィールドにJapaneseと入力してください。Japanese Language Pack for Visual Studio Codeというエクステンションが表示されるので、これをインストールします。


Japanese Language Pack for Visual Studio CodeをインストールしてVS Codeを再起動すると、VS Codeが日本語インターフェイスで起動します。

novel-writerのインストール
続けて、novel-writerをインストールしましょう。アクティビティバーの機能拡張(Extensions)をクリックして検索フィールドに「novel-writer」と入力して、novel-writerをインストールします。


アクティビティバーに「あ」のボタンが表示されればインストールは成功です。それでは続けて、ソフトウェア開発環境のVS Codeで小説を書くための、必要最低限の設定に進みましょう。
VS Codeの設定
ソフトウェア開発環境であるVS CodeのエディターはPythonやRust、Javaなどのプログラミング言語を編集するために最適化されていますので、自然言語である日本語を扱うために少しだけ設定を変更する必要があります。また、履歴探索機能も備えた強力な自動保存もここで設定してしまいましょう。
VS Codeの設定画面はメニューの基本設定→設定、またはCtrl+,(Mac OSではCommand+,)で開きます。

VS Codeには多くの設定項目があります。novel-writerでも20を超える設定項目がありますので、検索して目的の設定を探さなければなりません。ここでは、フィクションの執筆に必要と思われる設定をいくつか紹介します。名前の横に、設定の英語名も併記しました。日本語で検索しても見つからないときは英語で検索してください。
- 自動保存(Auto Save)
- 特別な理由がない限りファイルの自動保存は「afterDelay」に設定して、キー入力の直後に保存するように設定しておきましょう。novel-writerの原稿ツリー編集機能は、ローカルストレージ(HDDやSSD)のファイルを直接編集することがあります。そのときにファイルが保存されていないと変更した内容が失われてしまいます。VS Codeにはファイルの履歴を遡る機能がありますので、間違えて保存してしまっても元に戻すことができます。
- 行の折り返し(Word Wrap)
- 初期状態のVS Codeは長い行を折り返しません。エディターの幅で折り返す「on」か、固定幅で折り返す「wordWrapColumn」、またはエディター幅か固定幅の最小値で折り返す「bounded」に設定しておきましょう。wordWrapColumnを指定したときは、Word Wrap Columnで折り返す幅を指定できます。
ファイルアイコンの設定も行いましょう。VS Codeの初期状態のエクスプローラーでは、ファイルやフォルダーをミニマルなシンボルで描きます。いくつもの種類のファイルを使うソフトウェア開発ではこれでも見分けられるのですが、OS標準に近い見た目になるように調整することも可能です。

設定メニュー→テーマ→ファイルアイコンのテーマから「その他のファイルアイコンのテーマをインストール」を選び、Material Icon Themeをインストールし、VS Codeを再起動するか、新しいウインドウを開いてください。

フォルダーがフォルダーらしく、ファイルがファイルとして描かれるようになります。

node.jsのインストール
次に、PDF出力で用いているnode.jsのインストールを行いましょう。node.jsはWebブラウザー用言語だったJavascriptでファイル操作などを行うために拡張されたライブラリです。VS Codeなど多くのソフトウェアが利用していますが、novel-writerではPDF出力に使うVivliostyleがnode.jsを必要としています。縦書きのPDFイメージは表示できるので、もしもPDFの保存を行わないなら、node.jsのインストールは行わなくても構いません。
node.jsの公式ページで、Node.jsをダウンロードしてインストールしてください。

お手数をおかけします。いずれはnode.jsがなくてもPDFが保存できるように開発は進めていますが、今はnode.jsが必要です。これで基本的な設定はおしまいです。
プロファイル作成
作っているVS Codeを小説の執筆のためだけに使う場合は、novel-writerの基本的な使い方に進んでください。プログラミング開発にVS Codeを使っている方は、novel-writerを使い始める前に小説執筆用のプロファイルを作成することをお勧めします。
novel-writerは長編小説程度の文字数、ファイル数、Gitの履歴を想定して開発していますが、この機能有効にしたままでReactのような活発なコミュニティで開発しているプロジェクトを開いてしまうと、Markdownファイルが編集できないほど遅くなってしまいます。VS Codeはワークスペースごとに機能拡張を無効にする機能も備えていますが、機能拡張やVS Codeの各種設定をまとめられるプロファイルで、執筆用の環境を作成することをお勧めします。
基本設定→プロファイルでプロファイル編集画面を開き、プロファイルを作成してください。

プロファイルを有効にするには、プロフィールのリストの右にあるボタンをクリックします。

プロフィールを作ると、機能拡張だけではなく、キーボードショートカットやウインドウの背景色、文字の大きさなども、他の環境から独立して設定できるようになります。VS Codeで執筆に役立つ機能拡張はnovel-writerだけではありません。翻訳サービスのDeepLや英語の文法を修正してくれるGrammary、日本語の校正とフォーマットを支援してくれるTextlint、単語単位のカーソル移動を実現するたんごカーソルなど、多くの執筆を補助してくれる機能拡張が公開されています。これらの機能拡張や各種設定をソフトウェア開発から分離するためにも、プロファイルの設定を強くお勧めします。
novel-wrierを使ってみよう
準備ができました。それではnovel-writerを使ってみましょう。