数日前に、iPhone版 Pre-Babel Lens発売(なるか?)を書きましたが、方針変更します。
時申請していたアプリはApple Intelligenceでデフォルトの翻訳を行い、機械学習のTranslation Frameworkで補う形式でしたが、レビューでApple Intelligenceと言語パックのインストール支援を指摘されて、差し戻されてしまいました。考えてみれば当然の話で、このアプリで初めてApple Intelligenceを使う人や、翻訳パックをダウンロードする人はいるわけですが、私はApple Intelligenceや翻訳パックがないときは簡単なエラーメッセージを出すだけにしていたのです。レビューはそこを指摘しました。ユーザーが自然にApple Intelligenceや言語パックをダウンロードするよう、導入しなさいというのです。
修正を始めましたが、二つの準備をユーザーにさせることはとても難しく、そしてこのぎこちなさがApple Intelligenceの遅さを際立たせてしまうことがわかりました。
そこで私はPre-Babel LensにApple Intelligenceを使う「AI翻訳」と、Apple Translate Frameworkだけを使う「機械翻訳」の二つの翻訳モードを搭載することにして、機械翻訳をデフォルトの翻訳モードにすることに決めました。まずは言語パックのダウンロード。AI翻訳をメニューから切り替える頃には、Apple Intelligenceの用意は終わっています。AI翻訳を実験的なモードに後退させたわけです。特徴の一つは弱くなりましたが、ローカル動作する利点は残ります。何より安定して早く動作するようになりました。
嬉しい副作用もありました。Apple Translation Frameworkを基準にしたので、Pre-Babel LensのiOS版は動作環境も大きく増えたのです。iOS 26以上が動くデバイスを全てサポートします。iPadでも専用のインターフェイスで動くようになりましたし、Macにダウンロードしても動きます。Appleのインストラクションに関するレビューを受けながら、エラーも見やすく改良しています。

Mac版は、機械翻訳をデフォルトにしたv0.7.0を公開しています。
テキストファイルやWord書類(.docx、.doc)、PDFのドラッグ&ドロップ読み込み、そしてキーボードショートカットにも対応しているので実用性が上がっています。APIや通信を気にせず翻訳できるのはストレスがなくていいですね。そしてAIはAIが得意な分野で働いてもらうことにします。全文翻訳は、ローカルAIには負荷が大きいのです。AIがあまりに強力なのでつい頼ってしまいましたが、これはまさにマズローのハンマーのバイアスです。
ハンマーしか持っていなければ、すべてが釘のように見える
If all you have is a hammer, everything looks like a nailAbraham Maslow, The Psychology of Science,1966
今後のバージョンで、Pre-Babel Lensは私が必要としている翻訳の校正や執筆支援を行うアプリに育っていきます。その時、ローカル動作するApple Intelligenceは大きな力になってくれることでしょう。